---- MD70、富士山麓を走破し燃費改善8.1%を記録 ----
ナノワークスはMD70(注-1)でも効果を出せるのか?
MD70にナノワークスを投入し、実車走行試験を実施、燃費改善にチャレンジした。
MD70は、「一般道における実車走行」で評価した。
「実車走行」は「シャシダイナモメータ」での走行に比較し、実際の走りに近い効果値が得られるという特徴がある。
今回の評価は「ナノワークスの投入前後の走行条件を可能な限り一定にさせ、又、ガソリン消費量は“10ml単位”
での計量を行うなど精度アップ」に努め 、試験を実施した。
・ 気象状況
温度/湿度/風/雨などの気象状況が比較的同等となる2日連続の日を候補とした。
1日目(ナノワークス投入前)と2日目(ナノワークス投入後)で走行条件に大きな変動が生じた時は,
実車走行試験を中止し、改めて試験日を決めることにした。
・ テスト道路
渋滞などにより走行条件が変動されやすい道路を避け、一定走行が比較的可能な「山中湖〜富士山周辺道路」をテスト道路として決定した。
1) テスト道路
山中湖周辺〜富士山4号目〜花の都公園〜忍野村〜山中湖周辺
2) 走行距離
全長:151.5km
(ただし、2日目は途中降雨により127.6kmで中断)
3) 試験バイク仕様
中古車販売店より「MD70」を購入し、試験バイクとして用いた。 型式:MD70、排気量:72cc、メーカ:ホンダ、スタート時距離メータ:10,847.2km、エンジンオイル交換:試験直前 |
4) ドライバー
いろいろな特徴を持つドライバーで評価することを目的とし、ドライバーはベテラン2名/初心者2名の計4名を選定した。
5) 試験メンバー
6) 走行結果
第1日目(ナノワークス投入前)
・ | 9月13日(土)8時46分、「晴れ・19℃・70%RH(注)・無風」の気象条件で、満タンにした試験バイク:MD70は、距離メータ:10,847.2kmで山中湖をスタートした。MD70は山中湖周辺道路を5周(71.0km)。気象は最後の5周目に向かって徐々に気温が上昇し、「晴れ・25℃・52%RH・無風」となった。
この時点で、騒音・排気ガスの測定を実施しナノワークス投入前」のデータとした。 (注) %RH:相対温度 |
・ | 1時間の休憩後、 13時12分、「晴れ・25℃、56%RH、無風」の気象条件で山中湖を出発し、富士山4合目から花の都公園を経て、 山中湖へ戻った。 第1日目は全長151.5kmを走破し、平均時速:33.7 km/h であった。 |
・ ナノワークス投入前の燃費
・走行距離合計:151.5 km (10,847.2km → 10,998.7 km)
・ガソリン消費量:3.85 L
・ガソリン計量は満タン法を用い、平坦な箇所にてタンクの基準高さまでガソリンを入れ、計量した。
・ガソリン計量精度は、0.01Lである。
・ナノワークス投入前の燃費= 151.5 km/3.85 L=39.35 km/L
ナノワークス投入
「ナノワークスA−1」20mlを投入、10分間のアイドリングを行い、15.9 kmのならし走行を実施した。
第2日目(ナノワークス投入後)
・ | 9月14日(日)10時57分、「晴れ・26℃、54%RH、微風」の気象状態で、満タンにした試験バイク:MD70は山中湖をスタートした。第1日目と同様、山中湖周辺道路を5周し、最後の5周目の気象状況は「晴れ・30℃・46%・微風」となった。 |
・ | 1時間の休憩後、13時25分、 「晴れ・30℃・62%RH・微風」の気象状況で 山中湖を出発し、第1日目と同様、富士山4合目へ向かった。 しかし、途中、3合目付近で大粒の雨が降り始め、第1日目と大きく異なる気象状態に突入した為、4合目を断念、Uターンし山中湖へ戻った。 小雨走行の中、燃費が悪くなるのを懸念しつつ、燃費効果を厳しくみるため、意図的に多少の負荷をかけて走行した。 第2日目は全長127.6kmを走破し、平均時速:32.6km/hであった。平均時速は第1日目とほぼ同等。 |
・ ナノワークス投入後の燃費
・走行距離合計:127.6km (11,014.6km → 11,142.2km)
・ガソリン消費量:3.00L
・ガソリン計量は満タン法を用い、平坦な箇所にてタンクの基準高さまでガソリンを注入した。
・ガソリン計量精度は、0.01Lである。
・ナノワークス投入後の燃費= 127.6 km/3.00L=42.53 km/L
ナノワークスにより、燃費改善:8.1% を達成!
ナノワークスにより、排気ガスがクリーン化!
ナノワークスにより、騒音が減少!
「MD70」はホンダが製造した郵政カブ(MD50・MD70・MD90)の1種である。
1972年8月に当時の郵政省(現日本郵政株式会社)の規格で共同開発した郵便配達用のカブ。
MDはメイル・デリバリー(郵便配達)の略称であるが、一般的には郵便カブまたは郵政カブと呼ばれる。車体色は「郵政レッド」という専用色である。
MD採用前に、C50、C90をベースにボトムリンク車をベースに大型特性フロント、リアキャリアを装備したものを郵政省向けに納入していた。
その後C90とアメリカ向けCT90をベースにフロントテレスコピック式サスペンション、アップハンドル、前後輪17インチタイヤを装着し、
フロントに特製キャリヤ、リヤに大型キャリヤを装備したMD90(K0)が生産された。 その後、MD90(K1)が生産され、
アンダーボーン・プレスフレームを基本とし、フロントサスペンションをテレスコピック式、重量物の積載に対応している。
ハンドルをアップハンドル、前後輪を小径の14インチに換装し、狭い路地での機動性を高めてある。
後に、第一種原付免許所持者が乗れるよう、MD50(K0)とMD70(K0)が生産され、名称も「スーパーカブ・デリバリー」となる。
1987年にCDI点火や12V電装システム、MDバッテリーを、1998年に排気ガス規制対策など改良を重ね、現在に至る。
集配および貯金保険業務用営業かばんの装着用にフックが着いたフロントキャリア、多くの荷物を積むための大型化された後キャリアや、
ハイマウントのヘッドライト・ウインカー、寒冷時に使用するグリップヒーター、寒冷地において始動性の向上の為のキャブヒーターなど実用装備に設計し直されている。
郵政主導での開発のため、一般向けの販売はされていないが、中古車が放出品として一般向けに売り出されることがある。
基本的に、郵政レッドの車体色のまま放出車に乗る事は許されていないが郵政民営化に伴って現在はその限りではない。
引用
「ホンダ・カブ」・フリー百科事典『ウィキペディア(日本語版)』・2008年9月20日(土)16:25・http://ja.wikipedia.org/wiki